・長距離フライトで快適に過ごす方法が知りたい。
・機内に持ち込むべき便利グッズって何があるの?
旅行に関する、こんな悩みについてお答えします。
- 長距離フライトを快適に過ごす5つのポイント
- 必ず持ち込む!長距離フライト便利グッズ
- フライト中に快適な服装の選び方
長距離フライトは多くの人にとって疲労や不快感の原因となります。
長時間座りっぱなしで、乾燥した機内、狭い座席…。
でも大丈夫!ちょっとした工夫と便利なアイテムで、フライトをもっと快適に過ごせます。
この記事では、海外旅行30カ国以上渡航経験があり、旅行会社に勤務する旅行のプロが、長距離フライトを快適に過ごすポイントとおすすめグッズをご紹介します。
長距離フライトの何が苦痛?
そもそも、長時間のフライトは何が苦痛なのでしょうか?
経験したことがある方はお分かりだと思いますが、北米やヨーロッパなどに行ったことがなくピンと来ない方もいるのではないでしょうか。
まず最初に、長距離フライトでキツイと感じるポイントを解説します。
足がむくむ・痛い
長時間のフライトで同じ姿勢を続けると、血液循環が悪くなり足がむくみやすくなります。
水分や食事を十分に摂らずに、同じ姿勢で長時間座っている場合などに起こる「エコノミークラス症候群」と言う名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
エコノミークラスでは足を伸ばすスペースが限られているため、特に圧迫感を感じやすく、血液の塊が詰まる症状が起こりやすくなることから名付けられました。
さらに、足をずっと曲げた状態のままで過ごすことによって膝関節に痛みも出てきます。
お尻が痛くなる
長時間同じ座席に座っていると、お尻に負担がかかり痛みを感じることがあります。
座っていると、体重が骨盤周りの坐骨結節と呼ばれる部分に集中します。この圧力が長時間続くと、皮膚や筋肉、神経が圧迫され、痛みや不快感を引き起こします。
飛行機の座席は硬く、クッション性が少ないため、特に長距離フライトではこの問題が顕著です。
腰が痛くなる
長時間座っていると、腰への負担が増し、腰痛を引き起こすことがあります。
飛行機の座席はサポートが少ないため、背骨の自然なカーブが崩れやすく、腰椎にかかる圧力が増します。
この状態が続くと、筋肉や靭帯が疲労し、血液循環が悪化します。また、姿勢が悪いとさらに負担が増し、痛みが生じやすくなります。
喉が乾燥してイガイガする
機内の乾燥した空気により、喉が乾燥しやすくなります。
飛行機の客室は高度1万メートル以上の高空を飛行するため、外気を取り込んで加圧・加熱して使用しますが、この過程で湿度が大幅に低下します。
通常の湿度は20%以下となり、乾燥した空気が喉や鼻の粘膜を刺激します。
この乾燥により喉がイガイガしやすくなります。
眠れなくて暇を持て余す
飛行機に乗っていると、時差や環境の違いから眠れなくなることもしばしば。
特に長距離フライトの場合だと、暇を持て余してしまい、辛い時間を過ごす可能性があります。
長距離フライトを快適に過ごす5つのポイント
映画・ドラマ・本をダウンロードしておく
長いフライトでは退屈しがち。
好きな映画やドラマ、本をあらかじめダウンロードしておくと、意外と時間があっという間に過ぎます。
飛行機の中でのエンタメは限られていることもあるので、自分のお気に入りを手元に用意しておくのが賢い方法です。
私はいつもすでに視聴中のドラマを全話ダウンロードして、機内で完結させるようにしています。
新たに見始める作品だと、もしつまらなかった時のバックアップがなくなるので気をつけてください。
適度にストレッチとエクササイズをする
長時間同じ姿勢でいると体が硬くなってしまったり、エコノミー症候群になってしまう危険性も。
座席の周りでできる簡単なストレッチや、座ったままできるエクササイズをこまめに行うことで、血行を良くし、体の疲れを和らげましょう。
足首を回したり、軽く体をひねるだけでも効果的ですよ。
長距離フライトでは、通路を往復していたり、トイレの近くの空いているスペースでストレッチをする人もよく見かけます。
恥ずかしいからといって躊躇することはないので、周りに迷惑をかけない範囲で身体をほぐすことが大切です。
水分補給と軽食をこまめに摂る
機内は乾燥しやすいので、水分補給を忘れずに!
機内では飲み物が提供されますが、機内食やドリンク提供以外の時間となると、呼び出しボタンを使ってCAさんを呼ぶ必要があります。
機内サービスのドリンクはカップに入れてもらうことが多いので、飲み終わらないと座席前のテーブルが収納できないといった悩みもあります。ペットボトルの飲み物を持参すれば、自分の好きなタイミングで水分補給ができます。
またちょっとした軽食を持参すると、お腹が空いた時にすぐに食べられて便利です。ナッツやフルーツなどを持ち込むと良いでしょう。
睡眠を調整しておく
時差ボケを防ぐためにも、フライト前にあらかじめ睡眠時間を調整しておくと良いです。
例えば夜に現地到着する場合、機内で熟睡してしまうと夜寝られなくなることも。
これでは時差ボケに繋がってしまうので、到着後のスケジュールも考慮して、睡眠時間を調整するのがポイントです。
適切な座席を選ぶ
座席の選択は快適さに大きく影響します。
特にエコノミークラスは座席の足元幅が狭いので、足が伸ばせずに関節が痛くなってきます。
少しでも快適に過ごしたいのであれば、追加料金はしますが、足元のスペースが広いエクストラレッグの席を選択するのがおすすめです。
追加料金を払いたくない場合は、通路側の席を選ぶとトイレに行く際のストレスを軽減できます。
必ず持ち込む!長距離フライト便利グッズ
長距離フライトは、想像以上につらいもの。
少しでも快適に過ごすことができるよう、便利グッズを準備しておくと、身体の痛みやしんどさが軽減されます。
ここからは、筆者が長距離フライトの際に必ず持ち込むものをご紹介します。
トラベルピロー
まずはフライトグッズの定番であるトラベルピロー。
トラベルピローは、首や肩をしっかりサポートすることで、長時間座ったままの姿勢でも快適に過ごせます。
特に、眠るときに首が前後左右に倒れてしまうのを防ぎ、首の疲れや痛みを軽減してくれます。
形状や素材も多種多様ですが、私がおすすめするのは無印良品の「二重編みフィットするネッククッション」。
空気を入れて膨らませるタイプだと、調整するのに時間がかかったりうまくフィットしないことが多かったのですが、「二重編みフィットするネッククッション」は素材が微粒子ビーズなので、枕のように首元をフィットしてくれます。
ノイズキャンセリングイヤホン
飛行機の中はエンジン音や周囲の雑音が大きいため、ノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンがおすすめです。
音楽や映画に集中しやすくなり、より快適なフライトを楽しむことができますよ。
外部の騒音を減らすことで、リラックスしやすくなり、睡眠の質も向上します。
私はiPhoneユーザーなのでAirPods Proを使っていますが、周りの音が全く気にならなくなるのでおすすめです。
円座クッション
長時間座っているとお尻や腰に負担がかかりますが、円座クッションを使うことで圧力を分散し、快適さを保つことができます。
特に腰痛や尾骨の痛みを軽減するのに役立ち、長時間のフライトでも楽に過ごせます。
私が愛用しているのは「ヨックション」。
空気のクッションがお尻や腰にかかる体圧を分散してくれるので、10時間以上のフライトでもお尻は痛くならずに過ごすことができました。空気を抜けば折り畳んでコンパクトにしておけます。
フライト中はもちろん、毎日のデスクワークでも手放せないアイテムになっているので、これはぜひ皆さんにも使ってみてほしいです。
使い捨てスリッパ
機内では靴を脱いでリラックスしたいもの。
特に機内は浮腫みやすいので、靴を履いたままでいると浮腫みが増してしまいます。
使い捨てスリッパを持参すると、簡単に履き替えることができ、機内を移動する際にも衛生的です。
軽量で場所を取らないため、荷物にも負担をかけません。
私は毎回100円ショップで売っている使い捨てスリッパを購入し、往復のフライトで使用した後は処分するようにしています。
充電ケーブル
スマートフォンやタブレットなどのデバイスが長時間のフライト中にバッテリー切れになるのを防ぐために、充電ケーブルは必需品です。
特に自分のスマホで映画やドラマを観ようと思っている人にとっては必須アイテムです。
座席には大抵USBポートが搭載されているので、いつでもデバイスを使用できるようにしておきましょう。
アイマスク
機内の明かりや隣の人の読書灯をシャットアウトして、ぐっすり眠るのにはアイマスクがおすすめです。
目をリラックスさせて、フライト後の疲れも軽減できます。
特に夜間や長時間のフライトでは、旅先に着いてから元気に観光に出かけるためにも、しっかり休むことが大切です。
アイマスクは軽くて持ち運びも簡単なので、ぜひ旅行バッグに一つ入れておきましょう。
私はめぐりズムの「蒸気でホットアイマスク」を持ち込んでいます。使い捨てなので荷物にならない上、温かい蒸気で乾燥した機内から目元を守ってくれます。
保湿ケアアイテム
機内はとても湿度が低いため乾燥しがち。保湿ケアアイテムは必須です。
ハンドクリームやリップバーム、フェイスミストなどを持参して、肌や唇の乾燥を防ぎましょう。
私は乾燥で喉がイガイガしてしまうため、機内では必ずマスクを着用するようにしています。喉を潤すために、飴を持ち込んでおくのも良いでしょう。
フライト中に快適な服装の選び方
私はいつもゆるっとしたワンピース+着圧ソックス+厚手の靴下で過ごしています!
ゆったりとした服装
フライト中は長時間座っているため、ゆったりとした服装が理想的です。
締め付けのないワイドパンツやゆるっとしたワンピース、リラックスできるTシャツやスウェットシャツを選びましょう。
一見楽そうに見えるジーパンは、生地が固くてボタンとファスナーで止めるため窮屈に感じるのでおすすめできません。
素材は肌触りの良いコットンやストレッチ素材が快適です。
体を締め付けない服装にすることで、血行が良くなり、むくみや疲労を軽減できます。
重ね着できる服装
機内が異常に寒いと感じた経験はありませんか?
JALやANAなど日系航空会社は機内温度を22度~26度に設定しているそうですが、外資系航空会社は外国人の体感気温に合わせているためそれより低いことも。
そのため、重ね着できる服装を選ぶと温度調整がしやすくなります。
Tシャツの上に薄手のセーターやカーディガンを重ね、さらに軽いジャケットやスカーフを持っておくと便利です。
機内での靴選びのポイント
機内では、脱ぎ履きがしやすく、足をリラックスさせる靴が最適です。スリッポンや柔らかいスニーカーがおすすめです。
足がむくむことがあるので、締め付けの少ない靴を選びましょう。
機内で使い捨てスリッパに履き替えると足元が冷えるので、足首を覆える長さの靴下を履いておいた方が良いです。
まとめ|長距離フライトは準備が大切
長距離フライトを快適に過ごすためには、ちょっとした工夫と便利なグッズの用意が大切です
ゆったりとした服装で身体の負担を減らし、ネックピローやアイマスクでリラックスできる環境を整えましょう。
さらに、機内の乾燥対策として、保湿クリームやリップバームを持参するのもおすすめです。
今回紹介したアイテムとコツを実践すれば、次のフライトが驚くほど快適になること間違いなしです。
安心して旅を楽しんでくださいね!